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あっぱれ長屋の江戸っ子たちと現代人くるりのドタバタ人生談義

憂鬱で毎日に嫌気がさした時向き編  





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               あっぱれ長屋のプラス話 第76号   

                 〜 忙しさに追われた時 〜        
                                  2006. 12. 14   
          


 
  くるり
   みなさん、こんにちは。
   今日のお江戸あっぱれ長屋からのお客さまは、
   易者のどう造さんです。
    
  どう造
   おう、くるり、
   ご隠居から聞いてきたんだけど、
   21世紀の日本では、1年に3万人もの人が、
   自殺してるって本当か?
    
  くるり
   本当です。
   残念なことだけれど。
    
  どう造
   だっておめえ、
   戦か天災でもあったのかって言ってもいい数だぞ。
    
  くるり
   そうなんだけど、
   それだけ、心を壊してしまう人が増えてるの。
   それが外に向かえば人にあたる行為に、
   中に向かえば心が閉じてしまう。
   そして、行き着くところまで行き着くと、
   犯罪や自殺になっていく。
   で、どちらも増えているんだよ。
   親が子を、子が親を、または子供が子供を殺したり、
   子供が自殺するようなことも、
   珍しくなくなってきてるし。
    
  どう造
   えええええー!
   信じられねえ、考えられねえ、ありえねえことだな。
   恐ろしや、恐ろしや。
    
  くるり
   私だって、おんなじ気持ちだよ。
   ところが、それが頻繁に起きる世になってしまったんだ。
   戦乱や貧困で心が荒れるって話は聞いたことあるけど、
   平和で便利で物も豊かな世なのに、
   心をおかしくしてしまう人が増えるなんて、
   人間って、むずかしいね。
    
  どう造
   まあ心を壊す理由はいろいろあるだろうけど、
   俺が見て、これも一因、と思えることはだな、
   おめえたちは、忙しさに追われ過ぎて、
   心をなおざりにしている部分があるんだよ。
   大体、おめえたちは、簡単に忙しいって言葉を使うけどな、
   忙しいという字は、心を亡くすと書くんだ。
    
  くるり
   それくらい、知ってるよ。
    
  どう造
   それは知っていても、
   そのとおりの意味だってことを、
   本当にわかってねえ。
   だから、「お忙しそうですね」なんて言葉を、
   平気で挨拶やお世辞に使えるんだ。
   それは「心を亡くしてますね、もう人間ではないですね」
   って言ってるわけだ。
   だから、江戸っ子に、「お忙しそうですね」
   なんて言ったら、失礼な!ってことになる。
    
  くるり
   へえ。
   じゃあ、私がいつも、
   どう造さんやもへじさんに、
   暇そうだねとは言ってたのは間違ってなかったんだ。
    
  どう造
   そ、そういうわけじゃねえって。
    
  くるり
   だけど、どう造さんたちは、
   自分で「忙しいよ」って、
   言ってるじゃない。
    
  どう造
   ほめ言葉ではないってことだから、
   自分に対する戒めで言うのはいいんだ。
      
  くるり
   じゃあ、
   「お忙しいところ申し訳ありませんが、
    お願いできますでしょうか」
   って言ったら、
   絶対聞いてもらえないね。
    
  どう造
   ぶん殴られることはあるかもしれねえけどな。
    
  くるり
   でも、江戸ではのんびりしてるほうがいいなんて、
   うらやましいなあ。
    
  どう造
   そういうことじゃねえよ。
   たとえ暇がなくても、心を亡くす状態にしてはならない、
   ってことを言ってるんだ。
  
  くるり 
   そうはいっても、21世紀は忙しくならざるを得ないよ。
    
  どう造
   それが不思議だよな。
   俺たちのところから比べたら、
   便利な道具がたくさんできて、
   家事だって仕事だって、
   みんな道具のほうが勝手にやってくれているじゃねえの。
   なのに、なんで俺たちより、
   おめえらのほうが忙しい思いしてるんだ?
   本来なら、時間が空くはずだろ。
    
  くるり
   その空いた時間に、
   他のことができるようになったから、
   ここまで発展してこられたんだよ。
   結果的に、どう造さんたちより、
   1日にやることが多くなってしまったとも言えるけどね。
    
  どう造
   じゃあ、忙しくなるために便利にしてるようなもんじゃねえか。
   用事や仕事に追いまくられる状況って言うのは、
   自分が主導でそれをやることができなくなっているってことだ。
   だから、やらなくてはならないとか、
   やらされてるって心理になる。
   それは、自分の思うとおりに生きられねえっていう思いにつながる。
   そういう状態が、日常的に続いたら、
   不満がたまって、
   心がおかしくなっても不思議ではない。
    
  くるり
   今はそれを、ストレスが溜まるって言うんだよ。
    
  どう造
   でもな、どんなにやることが増えても、
   自分が主導でやってれば、心の余裕が違う。
   人は、用事に追われる状態になった時に、
   忙しいって感じるんだ。
    
  くるり
   でもすでに、心の余裕が持てないほど、
   やることが増えてしまってるから、
   忙しいっていうのが、普通の状態になってしまったんじゃないかな。
   だから、忙しいという言葉も、
   簡単に使われてしまうようになったんだと思うよ。
    
  どう造
   そこから、間違いが始まってるんだ。 
   まず、忙しい状態は、心を亡くすこと、
   という本来の意味に立ち返れ。
   言葉の意味の受け取り方が変わっていても、
   忙しい状態そのものっていうのは、
   昔も今も変わってねえんだよ。
   だから、心が蝕まれているのに、
   それに気がつかねえんだ。
   本来は、安易に忙しさのせいにしたり、
   口にするものではないことが、
   当たり前に使われる世になってる。
   それこそが、既に心が警報を発してる証拠だ。 
       
  くるり
   だから、癒しやゆとりが求められる世の中なのかな。
   もしため息なんか出てたら、ますます要注意ってことだね。
   でも、実際にやることが減るわけじゃないものなあ。
    
  どう造
   自分が主導でやるためには、
   まず今自分がやってることに集中することだ。
   追われる状態になったら、気が急く。
   気が急いていたら、今の用事をしながらも、
   次にやることに意識がとんでしまう。
   次が気になってあせって、
   目の前のことがおろそかになる。
   まさに、心ここにあらず、心を亡くしてる状態。
   でも、今やることに集中してれば、
   そうはならねえ。
   結果的に早くきちんとできる。
   そうなれば、効率的にできるようにもなる。
   そして、そうやって、一つずつ確実にこなしていくものは、
   これだけのことをやり遂げたという充実感になる。
     
  くるり     
   自分が主導でやっていれば、
   計画的に時間を使うことにもなるから、
   できないことがあっても、
   「忙しくてできなかった」
   じゃなくて、
   「時間が足りなくてできなかった」
   ということになるね。
   これからは、安易に
   忙しいと言わないことにするよ。
    
  どう造
   忙しさに追われて、
   子供ともじっくり向き合うことができてねえから、
   子供の心をまともに育てられねえ。
   子供ではないところに、目が向いた子育てになっちまう。
   だから、子供を自殺に追い込むような環境、
   またすぐ自殺を考えてしまうような環境が、
   できてしまったとも言えるんじゃねえか。
    
  くるり
   忙しさが一因になってることは確かかも。
   忙しくないと不安だったり、
   忙しいことでえらい人になった気分でいる人もいるけれど、
   そう感じてること自体、
   確かに、心のどこかにゆがみがあるよね。
   恥をさらしてるのに喜んでるんだから、
   今度からは、「お大事に」
   って言おう。
   
  どう造
   もっとも日本人ってのは、
   真面目で律儀なところがあるから、
   頑張ろうとしすぎてしまうところもあるんだけどな。
   くるりみたいなのもいるにはいるが。
    
  くるり
   どう造さんみたいなのも、いるにはいるが。
   でも、そういう国民気質だからこそ、
   日本がここまで豊かになったことも事実なんだよね。
   そういえば、ジャマイカって国ではね、
   日本ほどお金持ちでなくたって、
   自殺率が日本の80分の1なんだって。
   一体、どっちが幸せなんだろう。
     
  どう造
   そこの国の人たちは、
   陽気でこだわらない性格だろ。
    
  くるり
   なんでわかるの?

  どう造
   名前を見れば、気質がわかる。

  くるり
   どう造さんて、姓名判断もするの?
   江戸時代には、姓名判断はないとかって、聞いたことあるよ。
    
  どう造
   だって、国の名前を
   「じゃ、まあいいか」
   ですましてるなんて、
   日本人じゃ考えられねえよ。
     
  くるり
   日本語で、名前をつけてるわけではないんですけど…。
    
  どう造
   もしかして、日本も国の名前を変えたら、
   国民気質が変わるかもしれねえな。
    
  くるり
   たとえば、どういう国の名前?
    
  どう造
   おきらくに。
    
  くるり
   みなさま、申し訳ございません。
   お気楽に聞いた私が、間違っておりました。
  


 (発行マガジンより、本文のみ掲載しております。)

    
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