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                あっぱれ長屋のプラス話 第56号   

                   〜自信より自負を持て〜           
                                 2005. 10. 20  




  くるり
   皆さん、こんにちは。
   今日は、易者のどう造さんとおはぎさんの1人息子で、
   小僧として奉公している茶さじ郎ちゃんです。
  
  茶さじ郎
   こんにちは。
   今日も、ご隠居の息子さんである主人が話してくれたことを、
   一つ話にまいりました。
  
  くるり
   相変わらず、とんびが鷹を産んだできた息子どうしで、
   人間性を高めあってるね。
  
  茶さじ郎
   とんでもないことです。
   子供の私が教えていただく一方に、
   決まってるではないですか。
  
  くるり
   なら、その子供から教わる私の立場はどうなる?
  
  茶さじ郎
   まあ、いいじゃないですか。
   時間的に見たら、私のほうが先の時代に生きてるんですから。
   あのですね、主人曰く、自分は子供の頃から、
   父親、つまりご隠居さんに品物を見る目を仕込まれてきたのだそうです。
  
  くるり
   あのぼた衛門さんも、
   商人としては、すごいんだよね。
  
  茶さじ郎
   おめでた屋をあそこまでにしたのは、
   ご隠居の力です。
  
  くるり
   とてもそんなふうに見えないけど。
  
  茶さじ郎
   それはご隠居に失礼ですよ。
   もっとも、私も、おめでた屋の小僧になって、
   はじめてわかったことで、
   それまでは、大家のとぼけたじっさま、
   くらいにしか思っていませんでしたけど。
  
  くるり
   もっと失礼でないかい?
  
  茶さじ郎
   くるりさんが話をずらすから、
   余分なことを言ってしまったじゃないですか。
  
  くるり
   人のせいにしないでよ。
  
  茶さじ郎
   もっとも、今日の話もそういうことでもあるんですが。
   子供の頃からご隠居に仕込まれたおかげで、
   主人は、商いの品を見る目には 
   確かな自信を持てるようになったそうです。
   ですから、売れれば、
   自分が自信をもっておすすめできる品だから売れて当然、
   お客様にも喜んでいただけてよかった、
   と思ったそうです。
  
  くるり
   それこそ、商人冥利だよね。
  
  茶さじ郎
   でも、時として売れないものもあります。
  
  くるり
   そういうのもあるんだろうね。
  
  茶さじ郎
   そのとき、主人は、
   品物としては自信があるのに、
   この品のどこが悪いのだろうか、
   どうしてお客さんにはわかってもらえないのだろうか、
   そう考えました。
  
  くるり
   やはり、まじめだね。
  
  茶さじ郎
   でも、あるとき、気がついたそうです。
   売れるときは、自分の見る目のおかげと考えているのに、
   売れないときは、品物かお客さんに原因があると考えている。
   自分の目に狂いがあったのではないかとは考えていなかった。
   そこで、自分の驕りに気がついて、
   深く恥じ入ったそうです。
  
  くるり
   さすが。
  
  茶さじ郎
   でも、普通の人間は、順調にことが運ぶと、
   自分の力で成し遂げたと思い、
   うまくいかないときは、
   外に原因があると考えがちではありませんか?
  
  くるり
   そういえば、そうかもね。
   順調なときは、
   神仏などに見向きもしないのに、
   逆境になると、苦しい時の神頼みで、
   急にそういうものにすがってみたくなるのも、
   同じ考え方だもんね。
  
  茶さじ郎
   占いなんかもそうでしょ。
   まあ、そのお陰で、
   たとえうちの父みたいな易者でも、
   見てもらおうという気になってもらえるのですが。
  
  くるり
   さしもの茶さじ郎ちゃんも、どう造さんの占いは、
   当たらないと思ってるんだ。
   でも、すべて自分の力ではないとばかり考えていては、
   自信もつかないからむずかしいよ。
   やっぱり、自分の力でできていることもあるんだから、
   自信を持つところは持たなくては。
  
  茶さじ郎
   そうです。
   謙虚と卑屈の境目は、
   自分という人間を尊重できているかどうかです。
   自分という人間を尊重できなければ、
   他人を尊重することもできません。
   そこで、大事なのは、自信でなくて、
   自負心を持つことです。
  
  くるり
   自負心を持つことも、自信を持つことも、
   大して変わりないんじゃない?
  
  茶さじ郎
   自信は自分を信じることですから、
   自信を持つということは、
   自分を信じられるということですね。
   そして自負も自信を持つということですから、
   自分を信じられるということで、
   確かに、意味の上では同じようなことかもしれません。
  
  くるり
   でも、
   「自信がある」より、
   「自負がある」のほうが、
   深い感じがする。
   負けると言う字が入っているのにね。
  
  茶さじ郎
   それは、自分に負けることではなくて、
   自分に負けないということでしょう。
   自負は、自分に負けていない上で持つ自信、
   つまり、自分を正しく尊重できている状態で、
   持つ自信ではないでしょうか。
   だから、そこには驕りが入る余地がない。
  
  くるり
   そういえば、自信過剰という言い方はあるけど、
   自負過剰という言い方はないね。
   正しい形での自信を持つのが、自負の念か。
  
  茶さじ郎
   その「自負の念」も、
   「自信の念」とは言いません。
   正しい自信でない限り、念にしてしまっては、
   かえって障害になります。
   正しい自信でなかったから、
   うまくいかないときに、
   外的要因のせいにしてしまうのです。
   自分が悪いことを認めれば、
   自信がゆらぐということですからね。
   でも、そうやって持っている自信は、
   本物ではありません。
   自信を持つことも必要だけど、
   自負として持つことを心がけなさい、
   ということを、主人も申しておりました。
  
  くるり
   なるほど。
  
  茶さじ郎
   さっき私が、
   ご隠居をとぼけたじっさまと言ったのを
   くるりさんという外的要因のせいにしましたね。
   ですからそれも、
   確固たる自信を持って言っていたことではなかった、
   ということです。
  
  くるり
   どっかで話をごまかしてないかい?
  
 (発行マガジンより、本文のみ掲載しております。)


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