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あっぱれ長屋の江戸っ子たちと現代人くるりのドタバタ人生談義

憂鬱で毎日に嫌気がさした時向き編  





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                あっぱれ長屋のプラス話 第64号   

                      〜心の着物〜       
                                   2006. 4. 4




  くるり
   みなさんこんにちは。
   今日は、おなか姉さんとお茶屋をやってる、おとめちゃんです。
  
  とめ
   こんにちは。
   今日は、若い娘らしく、
   おしゃれの話から入ろうと思います。
  
  くるり
   なんだか今、「若い娘」というところだけ、
   ちょっと声が大きかったような…。
  
  とめ
   ひがみよ、ひがみ。
   そういうところに、敏感になるということこそ、
   若くないと認めてるようなもんじゃない。
  
  くるり
   今、「若くない」というところだけ、
   ちょっと声が大きかったような…。
  
  とめ
   こういう人は放っといて、
   今日の話に行きます。
   もし、この世に自分しかいなかったら、
   おしゃれなんてしない人がほとんどだと思います。
   人に対して、自分を魅力的に見せたいというのが、
   おしゃれの動機のはじまりだからです。
  
  くるり
   そうかもなあ。
   でも、自分の心を引き立てるということもあるよ。
   自分が魅力的に見えると、
   元気になれるみたいな。
  
  とめ
   もちろん。
   おしゃれが決まると、積極的になったり、
   心が前向きになったりするものね。
   でも、それだって、
   他の人に見られることを意識しているわけでしょ。
   いくら、おしゃれが決まっても、
   だ〜れも見てくれないところでは、
   張り合いが出てこないじゃないの。
   つまり、おしゃれをするっていうのは、
   他の人間がいてこそ成り立つ文化。
   だから、人様に迷惑をかける装いは、やめとくべきなの。
  
  くるり
   迷惑をかける装いって、どんなの?
  
  とめ
   たとえば、とげだらけの着物とか。
  
  くるり
   そんなの着てる人はいないって。
   着る本人だって、大変だよ。
  
  とめ
   戦でもないのに、鎧をつけてる人とか。
  
  くるり
   戦国時代じゃあるまいし。
   それに、それも着ているのは大変。
  
  とめ
   そうだよね。
   でも、21世紀にはたくさんいるよ。
  
  くるり
   いくらなんでも、
   私が若いと思って、馬鹿にしちゃいけないよ。
  
  とめ
   そんなこと、決してありません。
  
  くるり
   本当に、馬鹿にしてない?
  
  とめ
   私が否定したのは、
   「若いと思って」の部分なんだけど。
   あのね、私が言ってるのはね、心の着物のこと。
  
  くるり
   とげとげ服を着た心、鎧を着込んだ心かあ。
   確かに、そういうのならあるかもなあ。
  
  とめ
   たとえば私が着ている日本の伝統の着物は、
   多少太ろうが、やせようが、
   ある程度融通をきかせて着られる。
   でも、くるりさんたちの着ている洋服っていうのは、
   ちょっと太ったりやせたりしただけで、
   すぐ合わなくなって、着心地が悪くなる。
   心もそういう感覚で、置いてしまっているんじゃないの?
   もっと、応用をきかせて、
   余裕を持つことが必要なんだよ。
  
  くるり
   そうか。
   私も、本当はきついなあと思ってるのに、
   無理して、はちきれてしまうとこがあるから、
   気をつけよう。
  
  とめ
   それ、心じゃなくて体のほうの話でしょ。
  
  くるり
   やっぱり、ばれた?
  
  とめ
   さしずめ、くるりさんの心は、
   若作りしてるけど、実はいっぱいいっぱいなのを、
   ひっしでごまかそうとしているような装いね。
  
  くるり
   それも、心でなくて、
   体に着るほうのことだよ。
  
  とめ
   それ、弁解になってないと思うけど。
  
  くるり
   しまった。
  
  とめ
   くるりさんは、やっぱり素直だね。
  
  くるり
   そこでほめられても、
   ほめ言葉に聞こえないんだけど。
  
  とめ
   ほら、素直でなくなったとたん、
   心が穏やかでなくなる要素を作ってしまった。
  
  くるり
   あれ、ほんとだ。
  
  とめ
   素直とは、心が裸の状態ね。
   でも、世の中、裸だと寒い思いもするし、
   むき出しでは、けがもしやすい。
   そこで、人は、防御のために心にも
   着物を着るようになっていってしまうのね。
  
  くるり
   それは、仕方ないよ。
   そうだ!
   だから、そのときもおしゃれに着ればいいんだよ。
  
  とめ
   他人に不快感を与えないのはともかく、
   自分が魅力的に見えるように、
   心を装ってしまったらだめでしょ。
  
  くるり
   そうか。
   じゃあ、なるべく着せないようにしないと。
  
  とめ
   ところが、それも困るんだな。
   心が裸ということは、
   何も身につけてないということ。
   そうではなくて、
   心に着せる着物くらい、
   自分で繕って、身につけられるようにならないと。
   たとえば、和裁ができるようになって、
   着物を縫ったり、ほころびを繕えるようになるのは、
   成長でしょ。
  
  くるり
   私は、しょっちゅう体裁を取り繕ってる。
   なーんちゃって!
  
  とめ
   こういう人は、放っといて、先に行きます。
   心の着物だって、人様を意識したものである点に、
   変わりないの。
   ただ、着方が違うのよ。
   自分を魅力的に見せるためではなく、
   自分が自然に魅力的になっているものを、
   身につける。
  
  くるり
   そういうのは着るものでなくて、
   心本体から出るものでないとだめでしょ。
  
  とめ
   そのために身につけるのよ。
   自分が自然に魅力的になっているものとは、
   自分と着物の間に相通ずる要素があって、
   相乗効果を出している状態。
   だから、自分自身だけでは出てこない効果があるの。
   ほら、人生で何かを習得していくことを、
   身につけるって、言うでしょ。
   つまり、ここでいう着物は、
   人生での学びや経験、機微みたいなものをさすわけね。
   
  くるり
   そういえば、気配りとか、思いやりとかもそうだよね。
   そういう気持ちって、
   人様がいてこそ成り立つことでしょ。
   まさに、相手を意識したうえのことだし、
   そういうことが自然にできる人って、
   魅力的な人間だし。
   そうだ、それに、気配りは着配りに通じるよ!
  
  とめ
   それ、わかりやすいね。
  
  くるり
   あっ、それに
   心と装いが一体で同化しているから、
   心ある気配りで、
   同化してないから、
   心が感じられない気配りになるでしょ。
   あっ、もう一つ、気がついた。
   心が熱いときは、暑いときと同じように、
   薄着になって、むき出しにしてるでしょ。
   心が冷たいときは、寒いときと同じように、
   厚着になるよ。
   一を聞いて、十を知る私って、なんてすごい天災!
  
  とめ
   天才と言いたかったんだろうけど、
   天災になってるってば。
   まあ本人が気がついてないからいいか。
   今、同化するという話が出たけど、
   心の着物は、体の着物より、
   同化する要素ができやすいの。
   だから、最初はぎこちない気配りだったのが、
   段々さまになって、
   自分らしさになっていくってことも、
   よくあることよ。
   だけど、問題は、さっき言った、
   とげだらけの着物とか鎧みたいなものを、
   防御のために着こんでしまう場合。
   これは、本来同化するものではないから、
   絶対に同化はできないわけ。
   なのに、同化しようとするから、
   苦しい思いをしてしまうの。
   同化しようとするのではなくて、
   早く脱げばいいだけのことなのに、
   自分の痛い部分に触れられたくないという思いが、
   脱ぐのが怖い、難しい、嫌だと感じてしまう。
  
  くるり
   回りの人も、本人に近づけないから、
   よくわからないと思ってしまうよね。
   そうして、どんどん孤立していってしまうんだ。
  
  とめ
   くるりさんが、若さにこだわって敏感に反応するのも、
   そこに触れることを恐れる気持ちがある。
   で、防御してしまうの。
   もし、くるりさんが、若い娘みたいな着物着ていたら、
   不気味がって、誰も近寄ってこないでしょ。
   それは、心に鎧を着せているから孤立するのと一緒。
   しかも、同化できないものと、
   同化しようとしている。
   だから、苦しいのよ。
  
  くるり
   私を変な例にしないでください。
  
  とめ
   苦しいのに、脱げなくなるのは、
   脱げないと思う不確かな根拠が先に来て、
   着たからには脱げるという確かな事実が
   後ろになってしまってるから。
   まず、最初に、なんで苦しいのにこんなのを着てるんだ?
   ということに気がつくこと。
   それが、素直になれる一歩のはじまり。
  
  くるり
   たとえば、私の例でいえば、
   実際に若くないのに、若ぶろうとするから、
   若さにこだわったり、ひがんだりして、
   心穏やかでいられなくて悩むけど、
   素直に年齢を楽しむ気持ちになれば、
   その時々しかできないことを楽しんでいかれて、
   年相応の自信と楽しみが出てくるみたいな…
  
  とめ
   そう、そのとおり。
   ほら、若くないと認めたら、
   ずっと心が楽になってくるでしょ。
  
  くるり
   あのね、若くないことを認めたのではなくて、
   年相応ということを認めたんですからね。
   これからは、18歳相応であることを認めます。
  
  とめ
   なんと、おっしゃいました?
  
  くるり
   やーだ、おとめちゃんこそ耳が遠くなって、
   若さをごまかしてない?
  
  とめ
   まあ仕方ないか。
   急には脱げなかったり、
   脱いでも、不安に感じて、
   また着たくなってしまうこともあるから。
   徐々にでいいわよ。
   脱いでいる時間が増えるにつれ、
   だんだん着たくなくなってくるはず。
   自分で自分を苦しめるようなことだけは、
   やめときましょ。
  
  くるり
   そうだね。
   体の服みたいに簡単にはいかないかもしれないけれど、
   脱げないと思ってるうちは、
   苦しさが続くことだけは確かなことだからね。
   やっぱり、素直に22歳と認める。
  
  とめ
   こりゃ、長期戦だな…。
 
 (発行マガジンより、本文のみ掲載しております。)


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