
あっぱれ長屋の江戸っ子たちと現代人くるりのドタバタ人生談義



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あっぱれ長屋のプラス話 第6号
〜水に流れる葉〜
2003.9.27

くるり
みなさん、こんにちは。くるりです。
今日は、前々回、人に宿題を出して後始末を押し付けてった、
落語家のへのへの亭もへじさんです。
もへじさん、今日は宿題はごめんだよ。
もへじ
だから今日はこの間のお詫び。
酒を持ってきたから、
一杯やりながらいこうや。
くるり
わーい!
しかしもへじさん、この前来てくれたばかりなのに暇なんだねえ。
しかも稽古もせずに、飲んだくれてていいの?
もへじ
やっぱり、おめえにはやらねえことにする。
くるり
あーん、そんな殺生なああ。
前言撤回します!
あー、おいしい!
もへじ
えっ、もう飲んでやがる。
いいか、くるり、暇なときこそ稽古に励めるんだ。
くるり
だから、毎日稽古ができる…うそうそ。
さあ、一杯。
もへじ
こうやってただ酒を飲んだくれてるように見えるが、
すべての仕草が稽古につながるってるんだな。
ほれ一杯。
くるり
ものは言いようだね。
しかし、なかなか花開かないねえ。
もへじ
あっしは花でなくて葉っぱだ。
くるり
は?
もへじ
いや、その「は?」じゃなくて「葉」だよ。
今ボクは、川の流れに乗って流れていく葉っぱだと思いたまえ。
くるり
何葉っぱになって気取ってんの?
もへじ
その葉っぱが、よどみにまきこまれたらどうなるか?
くるり
よどみの中で、水中深く沈んでいって浮かび上がれない。
もへじ
沈めるなあぁ!
いいか、葉っぱはそう簡単には水中に沈まないもんだ。
よどみに沈んでいくのは、腐ったときだ。
くるり
じゃあ、どうなるの?
もへじ
葉っぱは水面をくるくるくるくるまわって、そこから先に進めなくなるのよ。
くるり
それが、今のもへじさんてわけ?
あっ、もう一杯注ごうか。
もへじ
おー、悪いな。
いいか、葉っぱがくるくると回ってるのは水が流れてる証拠だあな。
くるり
そうですね。
もへじ
水が流れていれば、はずみでそのよどみから飛び出す機会もあるわけだ。
そうしたら、また葉っぱは流れていける。
おめえもいけるくちだな。ほれ一杯。
くるり
でも、その前に水中深く沈むことも…。
もへじ
でも、その葉がよどみから抜け出す機会を、常に狙っているとしたら?
水の勢いを感じながら、回ってたら、そのときがわかる!
そして抜け出る水の勢いというのも必ずやってくる。
くるり
水がとまちゃったら?
もへじ
おめえね、人の話にそれこそ水をさすんじゃねえよ。
ここでいう水というのは、時の流れだ。
時の流れは絶対とまらない、というかとめられねえ流れよ。
ほい、一杯。
くるり
すると、もへじさんは抜け出る機会をうかかがって、
流れをつかまえるために稽古に励んでいるというわけですね。
まあ一杯。
もへじ
そうよ、行き詰まっているときには、
自分は今ちょっとよどみにはまって
いるだけなんだと思ってみな。
いつかまた、流れにのってそこをあとにできるよ。
そこでふて腐れるから腐ってしまう、そしてあきらめるから沈んじまうんだ。
まあ、くるくるくるくるまわってるのは、
目がまわってきついかもしんねえけど…
あー、なんだか本当に目が回ってきたあ…。
くるり
もへじさん、酔っ払ってるよ。
(発行マガジンより、若干手直しして本文のみ掲載しております。)
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