メルマガ「あっぱれ長屋のプラス話」より 気分で読むバックナンバー


あっぱれ長屋の江戸っ子たちと現代人くるりのドタバタ人生談義

 幸せになりたい時向き編  





バックナンバー総覧へ


メルマガ登録はのほ本屋から


  
                  
              あっぱれ長屋のプラス話 第65号   

                  〜幸せを呼ぶ日本流〜       
                                2006. 4. 27    




  くるり
   皆さん、こんにちは。
   今日のお江戸あっぱれ長屋からのお客様は、
   大家のぼた衛門さんが息子さんに譲ったお店で小僧として働く、
   長屋の易者どう造さんとおはぎさんの、
   とんびが鷹を産んだような優秀な一人息子、
   茶さじ郎ちゃんです。
    
  茶さじ郎
   こんにちは。
   今日はやけに長い紹介ですね。
  
  くるり
   きちんと紹介しようと思ったら、
   なかなか「茶さじ郎ちゃん」に行き着かなかったわ。
   やっぱり全部はぶいて、小僧の茶さじ郎ちゃんだけでいいか。
  
  茶さじ郎
   どうせなら、「優秀な」ってところを残してください。
  
  くるり
   茶さじ郎ちゃんも、やっぱり、親に似てきたかも。
  
  茶さじ郎
   冗談ですよ。
   
  くるり
   わかってますって。
   茶さじ郎ちゃんほど、できてる人間が、
   そんな慢心しているわけがない。
   
  茶さじ郎
   めっそうもありません。
   私など、まだまだいたりませんから。
   
  くるり
   あのね、茶さじ郎ちゃん、
   慢心しないのはいいけれど、
   自分を卑下したり否定したりするような、
   日本的謙遜も、あまり良くないよ。
   よその国の人は、
   せっかくほめたのに、
   「そんなことはない」と言われたり、
   物をもらうときに、
   「つまらないものですが」
   って渡されて、
   自分は嫌われてるのかと感じる人もいるんだって。
  
  茶さじ郎
   異人さんが、どう感じるかは、
   私にはわかりませんが、
   それは、言葉の意味だけを、
   受け止めるだけだからじゃないですか。
   ほめられた時、謙遜して「そんなことはない。」
   と言うのに、怒って言う人はいませんよ。
   「つまらないものですが」と言っても、
   本当につまらないものを渡す人もいません。
   もしそうなら、日本人だって、
   自分は嫌われてるかもって思いますよ。
   
  くるり
   そういう機微は、
   日本人同士だから通じるんだよ。
   
  茶さじ郎
   逆に考えれば、
   そうやって、言葉の裏がわかりあえるからこそ、
   謙遜もできるということになるのかもしれませんね。
   日本式には話す言葉以外にも、
   心で察する言葉もあるということですよ。
  
  くるり
   だから、言ってることと心で思ってることが違って、
   わかりにくいって思われるんでしょ。  
  
  茶さじ郎 
   日本人は、自己主張の強いのを嫌い、
   謙虚な姿勢を尊びます。
   人より自分を控える位置において、
   相手を尊重する慣習です。
   たとえば、日本のお辞儀ですが、
   目下になるほど、頭を下げるのに対し、
   目上になるほど、下げなくなります。
   まさに、一方が控えて、相手をたてる形です。
  
  くるり
   そういえば、外国の人は、
   目上とか目下に関係なく、
   体は起こしたままだ。
   でも、そのほうが良くない?
   それに、ほめられたらお礼を言ったり、
   贈り物を渡すときは、
   あなたに似合うと思って選んだとか言ったほうが、
   よっぽど素直で、印象もいいと思うよ。
  
  茶さじ郎
   21世紀の人は、
   どうも日本の文化を否定したがりますけどね、
   日本流にもそれなりの良さがあるのです。
   じゃあ今日は、私が気がついて、
   茶さじ郎の人生訓に加えた話をします。
  
  くるり
   人生訓を作っている子供なんて、すごすぎる…。
  
  茶さじ郎
   日本式のほうが、対等を基本としているんですよ。
   たとえば、ほめられるということは、
   自分が前に出してもらった状態です。
   それでは申し訳ないと、
   自分も相手と同じ位置に身をひこうとする思いが、
   「そんなことはありません」という言葉になるのです。
   つまり、相手への配慮です。
   異人さんみたいに、
   素直にお礼を言うのも素敵なことですが、
   これでは、自分が前に立ってる状態のままです。
  
  くるり
   ほめ返せばいいんじゃない?
  
  茶さじ郎
   ほめられて、ほめ返すのでは、
   とってつけたようではないですか。
   「あなたに似合うと思って選んだ」というのも、
   自分の思いやりの心を相手に押し付けて、
   お礼を言わせてるような形で、
   これでは自分の方が前に出てしまいます。
   物をあげれば、相手にお礼を言わせることになるから、
   相手に気を使わせないように配慮して一歩ひいてこそ、
   対等になるのです。
   謙遜の本質は、卑下ではなくて、
   相手への配慮です。
   
  くるり 
   謙遜ができる人は、
   相手への配慮ができるということだ。
   でも、一歩ひくのは対等になるためとは、
   茶さじ郎ちゃんの人生訓も、おもしろい見解だね。
   
  茶さじ郎
   日本式で問題があるとしたら、
   下がってくれる相手に合わそうとするから、
   自分も下がる形になってしまうところです。
   だから、もし直すなら下がった相手を、
   自分と同じ位置に出してあげる心配りで、
   対等にすればいいのです。
  
  くるり
   つまり、人を持ち上げるってことだ。
  
  茶さじ郎
   違いますってば。
  
  くるり
   違いますか。
  
  茶さじ郎
   たとえば、さっき、くるりさんにほめていただきましたが、
   こう言えば、さらに良かったんです。
   「そんなこと言ってくださるのは、くるりさんだけですよ。」
  
  くるり
   いよ!さすが商人の卵!
  
  茶さじ郎
   これなら謙遜しながら、
   相手も立てられるでしょ。
  
  くるり
   じゃあ、つまらないものですが、のときは?
  
  茶さじ郎
   そうですねえ。
   「くるりさんがくださるものというところに
   充分価値があるのですから、
   つまらないものではないですよ。」
  
  くるり
   いよ!女ったらしの卵!
  
  茶さじ郎
   くるりさん、下品なこと言わないでくださいよ。
   私は21世紀の子供と違って、
   純真素朴な江戸時代の子供なんですから。
  
  くるり
   すみません。
   どうも子供と話しているという気にならないもんで、
   つい、21世紀風に調子にのりました。
  
  茶さじ郎
   いや、くるりさん、何もそこまで。
   どうぞ、お手をあげてください。
   大人のくるりさんに、子供の私が頭を下げさせてるなんて、
   人の道にはずれますから。
  
  くるり
   いやいや、いくら年下と言っても江戸時代の子供は、
   21世紀から見たら先人ですから、敬わねば。
  
  茶さじ郎
   なんだかんだ言っても、くるりさんも
   どっぷり日本人ですね。
   相手より、身をひこうとすることを心得てるじゃないですか。
   でも、日本の素直さはそういう形で出すものなんです。
   謙虚さでひく。
   それがなければ、人間関係も悪くなりますよね。
   
  くるり
   でもね、21世紀は競争社会。
   ひいてばかりでも、幸せになれないんだよ。
   自己主張も大切。
   時には強引にいかないと。
  
  茶さじ郎
   強引は、我や慢心から出た自分の都合が、
   元になってることが多いのです。
   そういう時は、相手を強く引っ張って、後ろに戻してしまい、
   自分が前に出る位置に立ってしまうのです。
   本当の意味での自己主張なら、
   相手を対等の位置に引っぱらなくてはなりませんよ。
   そこを勘違いしないようにしてください。
   
  くるり
   でも、さっきの日本式のお辞儀は対等じゃないよ。
   
  茶さじ郎
   だからこそ、そこから対等にすることに
   意味があるのではないですか。
   たとえば、もし私が、殿様の前に出るとしたら、
   お辞儀どころか、庭先で土下座しなくてはならないですよ。
   でも、子供を冷たい地面に土下座させておくのは可愛そうだと感じて、
   座敷に上げてくださるような殿様がいたら、
   なんて相手に思いやりを持てる殿様だと、
   誰もが思うでしょう。
   座る場所も、おそば近くをお許しくださるほど、
   距離を縮めることになります。
   もし、そんな殿様だったら、人徳も高いはずです。
   つまり対等に近づけさせようとする心を育むことが、
   人間性も高めることになります。
  
  くるり
   確かに、いくら自分が目上だからって、
   目下のお辞儀に、当然だとばかり会釈すらしないで、
   ふんぞりかえっているような人は、
   大した人間とは思われないね。
   
  茶さじ郎
   最初から対等な形だったら、
   そういう心を入れるところがないのですよ。
  
  くるり 
   日本流には、精神修養の心が入ってるんだ。
   だから、日本式を極めることは、
   人間性を高め、人間関係を円滑にし、
   結果、幸せに結びつく道になる。
   やっぱり、日本式は奥深いよね。
   これに勝るものはないよ。
    
  茶さじ郎
   あれ、くるりさん、
   さっきまでよその国のやり方のほうがいいって
   おっしゃってましたよね。
  
  くるり
   私は日本人ですから、
   謙遜してただけで、
   心では日本式が一番だと、
   前から思ってるのです。
  
  茶さじ郎
   そうですか。 
   さすが、くるりさんですね。
  
  くるり
   そんなことはありませんよ。
  
  茶さじ郎
   ええ、本当にそうですね。
  
  くるり
   ちょっと待て。

 (発行マガジンより、本文のみ掲載しております。)


前←幸せになりたい時向き編 幸せになりたい時向き編→次

ランダムで読まれる場合は、以下よりお選びください。

バックナンバー総覧へ

1 気分がのらない時向き一覧 2 失恋や希望を失ってる時向き一覧
3 憂鬱で毎日に嫌気がさした時向き一覧 4 迷ったり悩んでいる時向き一覧
5 やる気を流し込みたい時向き一覧 6 幸せになりたい時向き一覧

メルマガ登録はのほ本屋から

このページのTOPへ





あっぱれぷらすサイト HOME TOP
 あっぱれ長屋へいらっしゃい案内  ぷらっとぷらす小路入口案内
 ・あっぱれ長屋のご隠居大家夫婦 
 ・あっぱれ長屋流明るい悩み方の鉄則
 ・おなか茶屋
 ・ある日のあっぱれ日誌
 ・メルマガ「あっぱれ長屋のプラス話」気分で読む バックナンバー
 ・のほ本屋
 ・松竹梅子の小遣い稼ぎの口入屋
 ・和・は・は
 ・オリジナル&メモリアル
 ・やる気元気癒しのCD伝言板
 ・楽して楽しく覚える英語
 ・SOHOやる気まん店
 ・はっけよい八卦良い占い部屋
 ・七福神占い
 ・潜在おみくじ










和・は・は ぷらっとネットショップ
あっぱれ長屋へいらっしゃい!

HOME あっぱれぷらすサイト案内


ご隠居大家夫婦

あっぱれ長屋流悩みに出会ったら


あっぱれ長屋の住人たち

あっぱれ長屋流明るい悩み方の鉄則


おなか茶屋

あっぱれ長屋流人生の進み方


メルマガ 「あっぱれ長屋のプラス話」
気分で読むバッグナンバー総覧


おまけ
ある日のあっぱれ日誌


ぷらっとぷらす小路

のほ本屋


松竹梅子の小遣い稼ぎの口入屋


和はは


オリジナル&メモリアル


やる気元気癒しのCD伝言板


楽して楽しく覚える英語


SOHOやる気まん店


はっけよい八卦良い占い部屋


七福神占い


潜在おみくじ



サイトマップ