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あっぱれ長屋の江戸っ子たちと現代人くるりのドタバタ人生談義

 幸せになりたい時向き編  





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              あっぱれ長屋のプラス話 第91号   

            〜 気に入られたいは気に入らせたい 〜       
                                    2007. 10. 28 
 

  

  くるり
   みなさん、こんにちは。
   今日のお江戸あっぱれ長屋からのお客様は、
   易者のどう造さんのおかみさん、おはぎさんです。
  
  はぎ
   むふふふ…、くるりちゃ〜ん。
  
  くるり
   な、なんですか、気持ち悪い笑い方で。
  
  はぎ
   見ちゃったよ、こないだ。
   不釣合いなほど、いい男と歩ってたね〜。
  
  くるり
   えっ!ほっ!
   えっ!ほっ!
  
  はぎ
   おや、うろたえて、
   駕籠屋になっちまったよ。
  
  くるり
   相変わらず21世紀に来ても、
   あちこち見てまわってんだね。
   ほんとおはぎさんって、
   油断も隙もないんだから〜。
  
  はぎ
   あらま、顔がだし汁にといた味噌みたいに、
   なっちゃった。
  
  くるり
   どういう顔かい!
  
  はぎ
   そうそう、それがいつものくるりなのに、
   あの時のくるりは違ってたね。 
   笑みを浮かべながらも、
   目も合わせられず、口もろくにきけず、
   あんな純情そうなくるりは、初めて見た。
   でもね、いくら相手がそういう女性が好みだとしても、
   取り繕うのは良くないね。
   いくら相手の気をひきたいからって、
   相手の目から見た自分を作っちゃだめ。
   いいとこ見せたいなら、
   自分が持っているいい部分を、
   見せなくちゃ。
   本来の自分が持ってないもので、
   良く見せようとしたら、
   うまくいくものもいかなくなるよ。
   
  くるり
   おはぎさんも人が悪いなあ。
   本当はあれ、
   単なるしつこい呼び込みの男で、
   だから、目を合わせない、
   口もきかないだけだってこと知ってて、
   からかってるんでしょ。

  はぎ
   なんだ、そうなのかい。
   でも、どこか嬉しそうだったけどね。

  くるり
   だって、話の内容はどうあれ、
   形で見れば、いい男と並んで歩いていて、
   そうと気がつかない女性たちが、
   うらやましそうな視線で見ていくから、
   つい笑みが…。

  はぎ
   なんだ、あの男にどう見られるかじゃなくて、
   まわりの人の目のことを考えてたのかい。
   でも、それなら駕籠屋になっちゃうほど、
   うろたえることもないじゃないか。
  
  くるり
   だって、おはぎさんのことだから、
   そんな私の心を見透かして大笑いしてそう…
   え?ちょっと待って。
   おはぎさん、本気でいい人ができたと思ってた?
         
  はぎ  
   そうだよ。
   逢引だと思ったからこそ、
   遠くからちょっと見ただけにしたんだよ。
 
  くるり
   しまった!早まった!
   おはぎさんのことだから、盗み聞きくらいして、
   ばれてると思った。

  はぎ
   いくらなんだって、
   私はそこまで野暮じゃない。
   失礼なことをお言いでないよ。 

  くるり
   なんだ〜。
   だったら、すっとぼけておけば良かった。      
   そうすれば、くるりの彼はいい男って、
   評判になってたのに。
 
  はぎ
   まったく、くるりは、
   からかってるだの、
   心を見透かして大笑いだの、
   盗み聞きしてるのって、
   人を散々見くびってこけにした挙句に、
   謝るどころか、自分の利害ばかり気にする根性悪かい。

  くるり
   いや〜、まあまあ、
   おはぎさんほどは根性悪くないですから。

  はぎ
   どこまで、素直じゃないんだろね。
   いずれにしても、そんな評判、
   くるりだったらすぐばれるさ。   
   人からどう見られるかのために、
   ないもので見栄はって得るものなんて、
   ぼろが出ないように気を使う、余分な気苦労だけだよ。
   これは、色恋でなくとも、
   あらゆる人間関係に言える、大切なことだからね。
  
  くるり
   それはわかってるよ。
   本来の自分を封じ込めなきゃうまくつきあえない人とは、
   本音でつきあえないもの。
  
  はぎ
   でも、そもそも自分がそういう行為をするのは、
   相手の心証を良くしたい、
   あるいは関心をひきたいって思いからしてることだよ。
   つまり、自分では自分を封じ込めてると思ってるけれど、
   実は思いっきり、自分の我を、
   出してるとも言えるんだよ。
  
  くるり
   そういう見方をしたことはなかったなあ。
   自分の願望のために自分を封じ込めて苦しむってことは、
   つまり、自業自得だと?
   でも、それも目的に向かっての努力としてならば、
   いたしかたない!
  
  はぎ
   そういうのは、間違った努力だよ。
   努力するなら、
   自然体が一番魅力的で、全く作る必要のない、
   そういう人間になる努力をするんだよ。
  
  くるり
   人から気に入られるように振舞うのではなく、
   人のほうが勝手に気に入る、
   そういう振舞いができる人間になるってことでしょ。
   それが、そう簡単にできたら苦労しない。
  
  はぎ
   そんなことないよ。
   人からどう見られるかを気にしての振舞いのほうが、
   ずっと大変だし、疲れるだけだよ。
   それにね、そんな大変な思いをして、
   相手の意向に合うように振舞っても、
   どう受け取るかを決めるのは相手だよ。
   相手の決めることに影響を与えようとして、
   あれこれ小細工することだって、
   自分勝手なところから出ている、傲慢な態度なんだよ。
   どう感じるかは相手の自由なんだから、
   そこをなんとか、自分の都合のいいほうにさせよう、
   って行為をするのは、
   とっても不自然なことなの。
   だから、何か魂胆があるときにしか、
   そういうことはしないもんだよ。

  くるり
   そういえば、自分は気を使ったつもりが誤解されたり、
   気を使っていないのに、思わぬところを評価されたりってこと、
   あるなあ。 
  
  はぎ
   そうだよ。
   人がどう見るかは、その人次第。
   それを気にして行動してしまうのは、
   自分に自信がない時と相場が決まってる。
   だからこそ、
   どんなときも、自分を信じて行動がとれる人間に
   なることのほうが大事。
   自信があるからこそ、自然体の自分になれる。
   そして、人が心を動かしてくれる人間にもなれる。
  
  くるり
   反論ありまーす!
   人に不快な思いをさせたくない、
   っていう思いやりや協調性で、
   自分を封じ込める必要もあるし、
   人の目を気にすることで、自分を律することもあるんだから、
   どう見られるかを、全く気にしないってのも問題です。
   
  はぎ
   そういう場合は、つらく感じたり、
   苦しくなったりはしないはずだよ。 
   自分に自信が持ててこそ、そういう行動ができるんだからね。
  
  くるり
   反論、あえなく却下されました。

  はぎ
   浦島太郎で亀をいじめている子供たちね…
  
  くるり
   なぜに突然、浦島太郎が出てくる。
  
  はぎ
   わかりやすい例を出すんだよ。
   あの中に、実は亀を可哀想と思いながら、
   いじめていた子がいたと考えてごらん。
   その子は、いじめたくないと思う本来の自分より、
   仲間はずれにされたくないほうの自分を優先した結果、
   嫌な気分で、他の子に合わせている。
   でもその子に自信があったら、
   本来の自分の思いを優先した行動に出たはず。
   そのことで、他の子供たちから仲間はずれにされたとしても、
   間違っている人間に、媚びてくっついている自分のほうが、
   よっぽど我慢できないと思える。
   そっちのほうが、つらい上に、
   真のいい関係も築けないことが、ちゃんと見える。
   だから、こっちのほうからお断り、
   と思える強さに支えられる。
   そういう姿勢に、評価する人も必ず出てくる。
   惚れてくれる人も出てくる。
 
  くるり
   また、反論ありまーす!
   惚れるのはないと思います。
   まだ子供だし、しかも今ほどませてない時代の話だし。 
     
  はぎ
   たとえだから、 
   そこまで現実的に考えなくたっていいの。
   結果的に、ためにならない人は離れ、
   必要な人を呼び寄せることになるんだよ。
   それに、もしその子がいじめるのをやめさせてたなら、
   龍宮城に連れて行ってもらえたのは、
   その子だったんだよ。
  
  くるり
   またまた反論ありまーす。
   それじゃ、浦島太郎の出番がなくなるし、題名も変わります。
  
  はぎ
   そうだよ。
   つまり、そこまでしなかったから
   その子は脇役のままで終わり、
   題名に名前を残せなかったんじゃないか。
   自分の目より、他人の目を意識した行動しかできなかったから、
   主役にはなれなかった。  
 
  くるり
   じゃあ、浦島太郎は棚ぼたで主役の座を得たと?  
  
  はぎ
   先に助ける機会があった子供の一人が、
   主役になってもおかしくない話だよ。
   でもその子は、本当の自分を裏にして助けなかった。
   浦島太郎にしたって、21世紀の大人みたいに
   見て見ぬ振りをして、自分を裏にして通り過ぎたら、
   やはり主役にはならなかった。
   浦島太郎の浦は、そういう裏も暗示してるんだよ。
   いくら機会があっても、
   自信に基づいた行動がとれなかったら、
   永久に主役にはなれないってことだよ。
 
  くるり 
   もしかしたら、本来は通行人にすぎない裏島太郎だったのが、
   急遽主役が回って、浦島太郎になったと?
   浦島太郎にそんな隠された裏があったなんて。
  
  はぎ
   かもしれないってこと。
  
  くるり
   なんだ、おはぎさんの仮説か。
   道理でちょっと不都合があると思った。
   
  はぎ
   なんでだい。
   またくだらない反論だろうけど。
  
  くるり
   だって、もし主役が子供だったら、
   酒を飲ませたり、
   ご馳走三昧の贅沢させるわけにいかないもん。
   まあ、鯛や平目の舞い踊りは、子供でも喜ぶかもしれないけど、
   乙姫さまは、未成年者誘拐で逮捕だし。
   
  はぎ
   やっぱり、聞くまでもなかったよ。
   だから、たとえ話だって。
   しかも昔の話で、そんなに現実的なとこまで考える話じゃないの。
   それを言ったら、人間が海の中でずっと暮らせるわけがない、
   亀が話すわけがない、海の中にそんなお城を建てられるわけがない…、
   すべてきりがない話になるよ。

  くるり
   よし!
   ではそういった反論は水に流して、
   これからは浦島太郎を見習うぞ!

  はぎ
   水に流す前に、最初から出すなって。
   そういえば、くるりと太郎には、共通点がある。

  くるり
   えっ、ほんと?

  はぎ
   子供らにいじめるのをやめさせるのに、
   お金で解決する浅はかさ。
   乙姫さまに、絶対開けるなといわれた玉手箱を、
   あっさり開けてしまう意思の弱さ。

  くるり
   反論!
   なけなしのお金をあげるってことは、
   なかなかできないことだよ。
   それに、玉手箱を開けなかったら、
   開けたらどうなるのか、後世の人が気になって眠れなかったよ。
   太郎はそれを、自らが実験台になって教えてくれたんだよ。
     
  はぎ
   まだあるよ。
   善良な人を捕まえて、
   盗み聞きしてると決めつける根性の悪さ。
 
  くるり
   反論!
   太郎はそれはしてないよ。
   それをした根性悪は、私だけ!
 
  はぎ
   そのとおり!

  くるり
   あ…。
  



   
 (発行マガジンより、本文のみ掲載しております。)


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