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あっぱれ長屋の江戸っ子たちと現代人くるりのドタバタ人生談義

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                あっぱれ長屋のプラス話 第34号

                   〜幸せのきっかけは〜            
                                      2004.10. 15




 くるり 
   こんにちは、くるりです。
   今日のお江戸あっぱれ長屋のお客さんは、易者どう造さんの女房、
   町内で知らないことはない、おはぎさんです。
   おはぎさん、どうぞ!
    
  はぎ  
   こんにちは。
   今日はね、夕べ一晩寝ないで考えた話をするよ。
  
  くるり 
   そんなに考えてくれてたなんて、悪かったですねえ。
  
  はぎ  
   なーに、その分昼間は二日間寝てたから、差引なし。
  
  くるり 
   差し引きないどころか、それじゃ寝てた方が多いですけど。
  
  はぎ  
   あっ、そうだったかね。
   まっ、今日の話もそんなことだよ。
   人間って、つらい時はすぐ実感として感じるけど、
   幸せな時はいくら長かろうが、その時は気がつかなくて、
   たいてい、過ぎ去ってから気がつくもんだ。
  
  くるり 
   そう言えばそうだわ…。
  
  はぎ  
   なに遠い目をしてるんだよ。
   だけど、それじゃつまらないと思わないかい?
   後であの頃が一番幸せだったと気がつくより、
   その幸せを、今の実感として感じていたいじゃないか。
  
  くるり
   それができてたなら…
  
  はぎ
   なに遠い目をしてるんだよ。
   そんなことは簡単だよ。
   今ある幸せを探すだけだよ。
   こんなところが今は幸せっていう部分があるはずだよ。
  
  くるり 
   それは正論だけどね、現実に厳しい状況にいる時には、
   幸せを探せと言われてもねえ。
  
  はぎ  
   そこだよ。
   そんな時こそ、あの頃が良かったと嘆いていても何にもならないじゃないか。
   過去を思い出したって、過去に戻れるわけではない。
   どうあがいたって、今しかないのはゆるぎない現実。
   未来につながる「今」という時しかない。
  
  くるり
   そりゃ、まあそうだけど。
  
  はぎ
   苦境に立って気がつくこと、見えてくること、感じることだってある。
   苦境から立ち上がるいい機会が巡ってきたと思えば、それで勇気がでる。
   そう思えたら「災い転じて福となる」だ。
   この厳しい状況から、自分はどうやって脱出するか、
   そういう目的が持てるのも、ある種の幸せなんだよ。
   幸せとか不幸とかってのは、
   自分でどっちをとっているかってことに過ぎないんだよ。
  
  くるり
   でもね、苦しいときに、そこまで思えるかだよね。
  
  はぎ
   なぜ、そうなるかといえば、
   不幸に打ちひしがれてる時は、心もぺしゃんこだから。
   そんな心で、不幸から立ち上がる気力が出るかい?
   だからこそ、まずは幸せをさがして、
   心をふくらませることから始めるんだよ。
  
  くるり 
   そうは言っても苦境を幸せと思うなんてのは、
   悟りをひらいた人でないと到達できない領域だと思うよ。
  
  はぎ 
   でも、その苦境の中にずーっといるわけにはいかないだろ。
   抜けなくてはならないのが苦境なら、必ず抜けられるのも苦境なんだ。
   その足がかりが苦境の中の幸せ。
   自分を不幸だと思って、苦境の中に埋没してたら、
   いつまでも抜けられない。 
  
  くるり
   苦境の中の幸せを探せば、抜け道は必ずあると?
  
  はぎ
   ある!!!
   絶対ある!!!
   
  くるり 
   そんな力込めないでもいいよ。血管切れるよ。
  
  はぎ  
   あっぱれ長屋へ遊びにきてくれた方は会ったと思うけど、
   私の亭主、易者のどう造は、肝心の占いが当たらないもんで、
   見かけで勝負とばかりに、21世紀で言うこすぷれってやつに、
   金ばかりかけているどうしようもない亭主だよ。
   魔がさしてこんなのと一緒になっちまったから、苦労のしどおしだ。
   若いときは引く手あまたで、どの人選ぼうかって大変だったよ。
   こらっ、くるり、その笑いはなんだい?
  
  くるり
   そんなに大勢の中で悩んだ結果、あの程度ですか。
  
  はぎ
   私は優しいから、あの人をほっておけなかったんだよ。
   だけど、それを嘆いているよりは、あんな駄目亭主だが、
   まあ人は悪くないよねとか、優しいとこもあるしねとか、
   誰よりも私に惚れてるしねとか…、
  
  くるり 
   え?
  
  はぎ  
   探せば恵まれてることはあるもんよ。
   なんでも、いいとこ探して目を向ける。
  
  くるり 
   わかった。そうしていつもいいこと探してるから、
   町内のことなら知らないことはないって感じになったんだ。
   ただの野次馬根性じゃないんだね。
  
  はぎ  
   野次馬根性じゃなくて、好奇心旺盛って言うんだよ。
   だいたい、幸せっていうのはね、やってくるもんじゃないんだよ。
   自分で探して気がつくものなのさ。
  
  くるり
   なるほどね。
  
  はぎ
   やってくるもんだと思ってるから、
   今ある幸せに気づかないで、みすみすそれを散らしてしまう。
   そして、散ってしまってから、初めて気がつくんだよ。
   でも、自分で探して気がつくものだと知れば、
   それは、たちまち満ち溢れてくるもんなんだよ。
   幸せって、そういうもんだよ。
  
  くるり
   青い鳥の話と同じようなもんだな。
   おはぎさん、よその国にも、捜し求めた幸せの青い鳥は、
   自分のところにいたって話があってね…、
  
  はぎ
   その話、この間、知ったよ。
   びっくりしたねえ。
   だって、物語に出てくるのが「散る散る」と「満ちる」なんだもの。
   幸せを表す話にふさわしいじゃないか。
   日本の言葉が、よその国でもわかるとはね。
  
  くるり
   いや、それはちょっと違う。
  
  はぎ
   幸せっていうのはこの間おとめちゃんが言ってた顔の話と一緒でね、
   人のはよーく見えるのに、自分のは見えない。
   浪人の天さん夫婦は、子供のいる私たちを羨ましいって言うよ。
   でも、なかなか相手に出会えない長屋の独身連中は、
   天さん夫婦のことを、子供がいなくたって、
   相手に出会えてるだけでもまだ幸せだよって言ってる。
   そして私なんかから見たら、
   のびのびと自分のことだけに全力で向き合えるあの独りもん連中が、
   なんだか羨ましかったりもするんだよ。
   人間って、そんなもんだよ。
   だからこそ、自分の幸せに目を向けるのは大事。
  
  くるり
   人の幸せを見て、自分を不幸だと思えば不幸になるだけ。
   でも、自分の持ってる幸せに目を向ければ、自分が幸せ。
   幸せは、なくしてから気がついたって意味がない!
   って、まるで健康みたいだね。
  
  はぎ
   そうだね。
   健康も、酒代が医者代になってから気がつくんだよね。
   飲める体を持っているうちが幸せだと気がついていれば、
   無茶して酒に体を飲まれることもない。
   その幸せを味わいながら飲んでいれば、
   身体も壊さない。
  
  くるり 
   でも、そういうおはぎさんも、うわばみみたいに飲むんでしょ。
   どう造さんが、おはぎがほとんど飲んじまうって、嘆いてたよ。
  
  はぎ  
   馬鹿だねえ。
   あんなろくでもない亭主だけど、
   これでも体を心配して亭主が飲みすぎないように
   私が飲んであげてるんだよ。
   私らの時代はね、酒飲む女は品が良くないんだけど、
   女房の鏡として亭主の健康を守ってやってるの。
  
  くるり
   でもそれこそ、単に自分のことが見えてないだけじゃない?
  
  はぎ
   そりゃそうだよ。
   女房の鏡というのは、
   旦那しかうつさないから、
   自分のことは見えなくなるもんさ。
   でも、この場合は今ある幸せを、
   ちゃんと実感してるからそうなるわけでさ…、
   あの宿六だって、けっこう優しいとこあるし、
   よく見りゃいい男だし…、
   いや〜ん、くるりったらあ、もう何言わせるのよ〜。
   恥ずかしいじゃないのお。
   もう、帰るわよ〜ん。もお、いやん!うふっ!
  
  くるり
   …わっ、わたくしも、帰らせていただきます…
   おはぎのぶりっ子…見てはならぬものを見てしまいました…
   急に寒気が…。

 (発行マガジンより、若干手直しして本文のみ掲載しております。)


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